みちく茶話会 > 白山修験三馬場めぐり
2017(平成29)年6月11日~12日、蓬莱少女繪幻想の【 白山修験 】の聖地巡礼と称して、白山信仰ゆかりの地を巡ってきました。奇遇にも今年は白山開山1300年の節目の年だそうで、各地で積極的なPRを目にしました。
訪問順。太字が「三馬場」に数えられている場所です。
白山比咩神社
全国の白山神社の総本社にして加賀国一宮。白山修験の時代には、加賀から登拝する際の拠点として栄えました。主祭神は白山比咩大神(菊理媛神)・伊弉諾尊・伊弉冉尊。白山山頂に奥宮がありますが、本宮境内にも奥宮遙拝所があって参拝することができます。





金剱宮
加賀国では、白山比咩神社をはじめ白山信仰関連の有力な7つの神社を「白山七社」と呼んでいたそうです。金剱宮もその一社でした。主祭神は瓊々杵尊。10月初旬の秋季例大祭は「ほうらい祭り」という名前だそうですよ。



平泉寺白山神社
現在は白山神社だけですが、神仏分離令に伴う1870(明治3)年の廃寺までは「霊応山平泉寺」の名を持つ天台宗の有力な寺院でもありました。泰澄が白山の神からお告げを受けた泉が平泉寺の由来であり、それから登拝で通った道が越前禅定道の始まりなのだそうで、この地が修験としての白山信仰が始まった場所とも言えます。主祭神は伊弉冉尊・天忍穂耳尊・大己貴尊。神仏習合の観点では、それぞれ十一面観音菩薩・聖観音菩薩・阿弥陀如来とされます。




白山平泉寺旧境内
白山修験最盛期の室町時代後期、平泉寺は大きな宗教都市となっていたそうで、その痕跡が境内や周辺地域に数多く残っています。現在の神社境内に加えて周辺地域が国史跡「白山平泉寺旧境内」に指定されており、発掘調査や復元などが試みられています。




白山中居神社
美濃禅定道中にあります。主祭神は伊邪那岐大神・伊邪那美大神・菊理媛大神。このうち菊理媛は明治になってからの合祀だそうです。山間の小さな集落の端にあるので、境内や周辺を散策するとアップダウンが激しく、白山修験体験版という感じ(?)。あるいは山にある神社ってこんな感じなのかな、などと空想していました。


長滝白山神社・長瀧寺
美濃禅定道の拠点です。現在でも神社と寺院が同じ境内にあって、神仏習合時代の名残を感じました。主祭神は菊理媛神(白山比咩神)・伊弉諾尊・伊弉冉尊。今回は訪問時間が悪かったのでそのうちリベンジしたい……。



地図
禅定道と三馬場、それから神様の祀られている三つの峰をまとめてみました。おまけとして、それっぽい名前のお酒を造ってるお店も。それから「はくれい荘」という民宿旅館がありますが、これは白山の古い呼び名「越白嶺(こしのしらね)」の音読みに由来しているものと思われます。